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ADKマーケティング・ソリューションズ、「ADK生活者総合調査2023」より『SDGsに関する意識レポート』を発表

SDGsのワード認知度は初めて全年代で80%に到達。
商品・サービスへの高い利用意向と、積極的な行動にはまだ結びついていない状況も判明

株式会社ADKマーケティング・ソリューションズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:大山 俊哉、以下「ADK MS」)は、2008年より関東・関西地区の男女15-79歳10,000名以上を対象としたオリジナル調査「ADK生活者総合調査」を毎年行っております。この調査ではライフスタイル・消費行動・メディア接触などの多面的視点から生活者の実態を捉えることができます。このたびADM MSの部署横断型プロジェクトチーム「ADK SDGs Mate」を中心に、「ADK生活者総合調査2023」より『SDGsに関する意識レポート』を発表しました。

2015年にSDGs(持続可能な開発目標)が採択されて以来、さまざまな環境・社会問題を解決するための取り組みが活発になっています。「ADK SDGs Mate」では、企業と社会、企業と生活者の新しいつながり方の開発を通して社会的/事業的にインパクトのあるソリューション開発を目指しており、このたびSDGs及び関連項目に対する人々の認知・理解度や、生活意識との関連性を分析しました。

その結果、「SDGs」のワード認知率はすべての年代で80%を超える高い水準に到達しているものの、認知の上昇率には高止まりの傾向がみられました。またSDGs関連商品・サービスの利用、行動変容に関する阻害要因も見えてきました。

<レポートサマリー>

「SDGs」のワード認知率は、初めてすべての年代で80%に到達。「LGBTQ+」は昨年より大幅に上昇し認知率50%超えに。
SDGsに取り組む企業の商品・サービスへの利用意向は高い傾向にあるが、積極的な行動にはまだ結びついておらず、20ポイントのギャップが存在。
SDGs実現に向けた行動喚起や商品購入をためらう原因のトップ3は、「商品・サービスの価格が高い」「手間や時間がかかり面倒」「何をしたらよいかわからない」。
共感度の高いSDGsの目標項目は2年連続で、「貧困をなくそう」「海の豊かさを守ろう」「すべての人に健康と福祉を」

<調査詳細>

「SDGs」のワード認知率は、初めてすべての年代で80%に到達。「LGBTQ+」は昨年より大幅に上昇し認知率50%超えに。

SDGsという言葉について知っているかを聞いたところ、「知っている」と回答したのは、昨年から1.8ポイント上昇し全体で82.9%となりました。年代別で見ても、すべての年代で認知率が上昇し、いずれも80%を超える結果となりました。(図1)
また、SDGs以外の関連ワード認知率は、「LGBTQ+」「カーボンニュートラル」「フェアトレード」が40%を超え、中でも「LGBT理解増進法」が今年6月に成立、施行されるなど報道露出機会が多かった「LGBTQ+」が52.6%と、昨年から12.2ポイントの大幅な上昇となりました。(図2)
※「LGBTQ+」「カーボンニュートラル」「ダイバーシティ&インクリュージョン」は2022年より聴取を開始

SDGsに取り組む企業の商品・サービスへの利用意向は高い傾向にあるが、積極的な行動にはまだ結びついておらず、20ポイントのギャップが存在。

「SDGsに積極的に取り組んでいる企業の製品・サービスを利用したい(=利用意向)」に当てはまるか聞いたところ、48.5%があてはまると回答しました。一方、「SDGsを達成するために、自ら積極的に行動している」に対しては28.5%の回答に留まり、利用意向と比べて20ポイントの大きなギャップがあることが分かりました。(図3)

SDGs実現に向けた行動喚起や、商品購入をためらう原因のトップ3は、
「商品・サービスの価格が高い」「手間や時間がかかり面倒」「何をしたらよいかわからない」。

SDGsの実現に向けて、行動を変えたり、商品・サービスを購入したりすることを妨げるものを選んでください、と聞いたところ「商品・サービスの価格が高い(56.1%)」「手間や時間がかかり面倒(27.4%)」となり、生活者側に負担や手間がかかると認識されていることが障壁として挙げられました。(図4)

また、SDGs実現に向けて行動を起こすために、企業はどのようなことをしたらいいと考えていますか、と聞いたところ、「CO2排出量や削減量の見える化(43.6%)」「貢献できる商品・サービスの開発(40.4%)」「行動に対するポイント付与(37.7%)」などが挙げられ、生活者にとってわかりやすく“成果が示されること”や“貢献できるもの”などが求められていることが分かりました。(図5)

共感度の高いSDGsの目標項目は2年連続で「貧困をなくそう」「海の豊かさを守ろう」「すべての人に健康と福祉を」

SDGsが掲げる17の目標の中で共感できるものを聞いたところ、2年連続で1位「貧困をなくそう」、2位「海の豊かさを守ろう」、3位「すべての人に健康と福祉を」という順位になりました。
1位の「貧困をなくそう」については、社会問題として取り上げられることの多い子どもの貧困や物価高騰なども重なり、関心が高くなっているとみられます。2位の「海の豊かさを守ろう」は、海洋ごみの問題など、海に囲まれた島国だからこそ解決を推進していかなければならない主要課題であること、3位の「すべての人に健康と福祉を」については、コロナ禍を経て、健康や医療・福祉などの重要性が注目されていることが考えられます。

年代別にみると、17の目標のうち9つの項目で60代の共感度が最も高い中、Z世代(10代)の特徴として、「ジェンダー平等を実現しよう」「人や国の不平等をなくそう」「貧困をなくそう」に対する共感度が、他の年代より高い傾向がみられました。


※年代別で最も高い数値を赤字で表記

今後もADK MSではADK生活者総合調査においてSDGs関連をはじめとした様々なデータを活用し、ターゲットプロファイリングや新商品開発、メディアプランニングなど、みなさまのビジネスの課題解決に貢献してまいります。

―調査概要―
目的:生活者の生活行動・価値観・メディア接触を多面的に把握するため
対象エリア:関東(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・群馬県・栃木県・茨城県)
      関西(大阪府・京都府・兵庫県・奈良県・和歌山県・滋賀県)
対象者条件:15~69歳の男女(中学生は除く)
サンプル数:16,320名
調査手法:インターネット調査
調査期間:2023/5/16(火)~6/5(月)
ウエイトバック集計:国勢調査の人口構成、関東・関西のエリア構成に合わせてウエイトバック集計を実施

※引用の際には、「出典:「ADK生活者総合調査2023」」とご記載ください。

<ADK SDGs Mateについて>
SDGs/CSR/ESGなど「サステナビリティ領域」におけるマーケティング/コミュニケーション活動に対応する部署横断型プロジェクトチーム。戦略プランニング、クリエイティブ開発、メディアプランニング、グローバルビジネス・・・様々なバックグラウンドやスキルをもった10数名の有志たちが、部署の枠を超えて自主的に集まり、よりよい社会をつくりたいという想いをいだきながら社会的/事業的にインパクトのあるソリューション開発を目指しています。

<ADK生活者総合調査について>
2008年度よりADKが毎年関東・関西エリア在住の男女10,000名以上を対象に行っている、独自の大規模生活者調査。意識/価値観・消費行動・メディア接触などの多岐にわたる項目を、同一のサンプルに聴取したシングルソースデータとなっており、生活者の意識・行動からメディア接触まで一貫した分析が可能です。また、ADK MS では東京大学、早稲田大学、武蔵大学と「データサイエンス領域」で連携し、教育・研究用に過去の生活者総合調査データを無償で提供しています。

<株式会社ADKマーケティング・ソリューションズ 会社概要>
マーケティング領域全般における統合的なソリューションをフルファネルで提供。2021年に始動した事業ブランド「ADK CONNECT」がフラッグシップとなり牽引するデジタル&データドリブン・マーケティング領域では、専門性の高いスペシャリストが組織横断で集結し、クライアントのビジネス成果に貢献する「価値ある顧客体験」をご提案します。
・ADK MS ウェブサイト https://www.adkms.jp/
・「ADK CONNECT」について https://www.adkms.jp/adk-connect/


【本件に関する問合せ先】
株式会社ADKマーケティング・ソリューションズ
 ADK SDGs Mate 有泉/中野 e-mail:SDGs_Mate_prj@adk.jp

株式会社ADKホールディングス 
 経営企画本部 PR・マーケティンググループ 根岸/内山 e-mail:mspr@adk.jp

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