コラム
2030年の未来は“多種交錯社会”!?
社会トレンドの変化や生活者の価値観をマクロ動向から解き明かす「2030年未来予測レポート」
2024.09.30
2020年以降、コロナのパンデミックや国際情勢の急変により、世界は“不可逆に”変化しました。非連続な変化が目まぐるしく起こる時代だからこそ、企業側はより長期的かつ多角的な視点・観点から未来を予測し、顧客のニーズや商機を見逃さないことが極めて重要になっています。
そのような社会情勢を踏まえ、マクロな未来視点にて2030年頃に想定される中長期的なトレンドを予測した、「2030年未来予測レポート」を作成し、プレスリリースを発表。
このプロジェクトを始めたきっかけは?
このプロジェクトは、マーケティングインテリジェンス本部(以下「MI本部」)の若手戦略(ストラテジック)プランナーです。昨秋、今後の取り組みを検討していた時に「最近クライアントから5年後、10年後はどうなるか?という相談が多い」という意見がでたのがきっかけで、「未来インサイト」に取り組むことになりました。
一言メモ:元々MI本部の若手プランナーのスキルアップ研修で始めたものが、想像以上のレポートに仕上がりましたので、クライアント企業とのフィービジネスにできればと考えています。(川野談)
未来予測レポートの方法・構成
未来予測の方法ですが、「原因」と「結果」で考えを広げていく「シナリオプランニング」という手法を採用しました。
その結果にて、2部構成になっています。
1部:マクロ環境情報分析
マクロ情報を未来に影響を与える重要なファクトを、8つのカテゴリーで抽出しています。
データソースは、各省庁の白書や官公庁の統計データなどの公的データから予測し、ADK MSオリジナルの結果です。
<未来予測の8つの視点>
2部:未来インサイト
マクロ環境情報をもとに、さらにアイディアを膨らませ、2030年に起こりうるであろう新たな価値観や消費インサイトを10個のテーマを予測し、纏めました。
さらに、その10テーマについては、クライアント企業の商機となるアイディアまでブレイクダウンしてご紹介しています。
それぞれのカテゴリーにおける変化要因を分析しました。
未来インサイトとは
今回全部で10個の未来インサイトを予測しました。それぞれに自分たちでネーミングも行いました。そして予測した10個のインサイトをもとに、これからの日本の未来を「多種交錯社会」と名付けました。その中の代表的な2つをご紹介します。
<ていねんレス・キャリア>
└ 定年・低年・諦念
ていねんというワードは、定年退職・低年齢・諦念のトリプルミーニングをこめており、それらがないキャリアが登場・定着するという予測です。今後ますます労働人口減少が深刻化する日本では、労働力確保を求める企業がAIや遠隔技術といったテクノロジーの導入と、採用条件の緩和を進めていくと仮定。それに伴い、労働者にとって働き方の選択肢はより自由化・多様化していくと考えられ、そのような未来がきた時、クライアント企業のビジネスにどのようなことを提案できるかということを、予測しました。
<ギルドタウン>
ギルド:同業組合。アニメやゲームでもよく使うワードで、同じ志を持つ人というニュアンスが含まれています。これが町選びにも反映されるのではないかという未来予測です。技術の発展とコンパクトシティの推進により、どこに住んでいても同じサービスやコンテンツを享受できるようになる。その結果、住む街を選ぶ基準は「立地の利便性」から、その街が大切にする「理念(コンセプト)」へ。「コンセプト」が重視される未来では、人口減少の中、各地域が住民獲得のためのコンセプト化に注力。「住民が、住む街としての街づくり」のために、コンセプトにエッジを効かせて盛り上げていく。その結果、同じ理念や価値観をもつ住民たちが集まるという新たな地方創生が広がっていく、という考え方です。
一言メモ:これらのインサイトは、マクロ環境情報分析から紐解いた仮説を複合的にとらえて導き出しています。生活者の消費を促す明るい未来の視点を忘れず、ネーミングもこだわって付けました(河合談)
未来インサイトのセールス活用
- 未来予測セミナーの実施
- クライアントに合わせて内容をカスタマイズした未来予測セミナーの実施
このレポートを講義資料として、未来の社会情勢やインサイトを学ぶ「未来予測セミナー」を実施できると考えています。また、現状のレポートだけでなくクライアント企業の業種や商品に応じてレポートをカスタマイズし、ビジネスにより近い視点で未来予測を学ぶ勉強会としてもご支援いたします。
ADK MSは、VUCA時代の中、生活者の消費を促す明るい未来の視点を忘れないことを意識した、「2030年未来予測レポート」を通じて、クライアント企業の未来のマーケティング活動を支援していきます。
川野 ますみ |
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河合 菜那 |
<本件に関する問合せ先>
株式会社 ADKマーケティング・ソリューションズ
マーケティングインテリジェンス本部 第1プランニング局 川野/河合
株式会社 ADKホールディングス
経営企画本部 PR・マーケティンググループ 根岸/伊藤 e-mail:mspr@adk.jp