コラム
「D2Cビジネスグロースチャレンジ」マーケティング支援企業の取組み
トーニチ株式会社 岸社長インタビュー
東日本ネットワーク支社「地域グロース支援プロジェクト」福島編
2026.01.29
ADKマーケティング・ソリューションズ(以下「ADK MS」)東日本ネットワーク支社では、マーケティングスキルの向上を支援するために2023年より東北地域のEC/通販事業を拡大したい企業を対象に「D2Cビジネスグロースチャレンジ」※1を実施しています。2024年7月より福島県でも実施、選定された企業に対してマーケティング支援を行っています。
今回は第3弾として、福島県にてマーケティング事業支援に取り組んだ「トーニチ株式会社」への取り組みについて、トーニチ株式会社 代表取締役社長 岸秀樹様(以下「トーニチ 岸氏」)と、D2Cビジネスグロースチャレンジ主催社である福島テレビ株式会社 取締役(営業・事業担当)細野公男様(以下「福島テレビ 細野氏」)、協力を頂いた株式会社東邦銀行 法人コンサルティング部 公務・地域商社事業課長 村上崇広様(以下「東邦銀行 村上氏)にお話を伺いました。
※1 東日本地域には事業規模の制約から多様なスキルを持つ人材の確保が難しく、特にマーケティングスキルの不足がビジネス成長の妨げとなっているのが現状、「掛け合わせ」と「共創」をキーワードに地域グロースビジネス支援プロジェクトを立ち上げ、その一環として地域企業と連携した共創型プロジェクト「D2Cビジネスグロースチャレンジ」を宮城県、福島県、山形県、北海道で実施しています。


左から)ADK MS 菅井/東邦銀行 村上氏/トーニチ 袖山氏・岸氏/福島テレビ 細野氏
共創による課題解決型のマーケティング支援
ADK MS:今回「D2Cビジネスグロースチャレンジ」にエントリーしたきっかけを教えてください。

岸 秀樹(きし ひでき)氏 トーニチ株式会社 代表取締役社長
トーニチ岸氏:
当社は、アレルギー食品を使用しない給食用デザートなど、学校や介護施設などで提供されるデザートの開発・販売を得意とする食品メーカーです。今まで、B2B向けの業務用商品やOEM事業を中心にビジネスを展開してきましたが、少子化の課題対策や、新規事業に挑戦するため、「まるっと栄養バニラアイス」を開発しました。当社が得意とする高齢者向けデザートとして、独自の製法で、時間が経っても溶けずにゆっくり食べることができ、14種類のミネラル・13種類のビタミンも同時に補うことができるアイスです。この商品を、B2Cとして消費者へ直接お届けするため、オンラインショップを立ちあげたのですが、自社だけでは期待通りの成果を上げられずに伸び悩んでいました。そこで、ECビジネスを本気で立ち上げようと思い始めた時、「D2Cビジネスグロースチャレンジ」を知り、エントリーしました。
ADK MS:マーケティング支援を受けて印象を教えてください。
トーニチ岸氏:
当初は、ポスターなど広告のコピーを作成するのかと思っていました。ところが、やってみて分かったのは、D2Cは普通の広告とは全然違い、ユーザーターゲットや提供価値を明確に設定し、マーケティングPDCAで改善していくことでした。クリエイティブやターゲット設定の精度が結果を大きく左右するため、この分析力は当社のようなマーケティング業界でない素人には難しく、やはり御社のようなマーケティングのスペシャリストの力が必要だと感じました。皆が知っているような事業会社(メーカー)は宣伝費、そして人的営業力を大量投入できます。ただ、当社のような地域密着型企業にはそんな体力はない。だから、限られた予算で確実にターゲットに届く方法を選ばないといけないんです。
顧客と継続的な関係を築く「D2Cビジネス」で新たな市場を開拓
ADK MS:マーケティング支援を受けて、成果や今後のチャレンジに関して教えてください。
トーニチ岸氏:
当社は大手ECサイトには出店していません。理由としては、売上は伸びるかもしれませんが、手数料で利益が圧迫され、意味がなくなってしまう。そのため、自社ECでお客様と直接つながることができるD2Cのモデルを選びました。このモデルは、単に販売方法を選択したわけではなく、顧客(お客様)の声を直接聞いて商品改善につなげるための戦略です。地方の地域企業が大企業と同じ土俵で戦っても勝てません。だから、ニッチな商品で優位性をつくる。大量販売じゃなく、お客様の特定の課題を解決する商品を深く届けることで、価格競争に巻き込まれず、収益性を確保できます。
今回の取組商品である「まるっと栄養バニラアイス」も、アイスなのに栄養補給ができるという新たな切り口で、市場を開拓できると感じています。

左)「まるっと栄養バニラアイス」 右)「ギュっと完熟シリーズ」
ADK MS:支援企業の皆さまから、今回の企画やトーニチ様に関してコメントをお願いします。

細野 公男(ほその きみお)氏 福島テレビ株式会社 取締役(営業・事業担当)
福島テレビ 細野氏:
福島県をはじめとする、いわゆる“東北地方”は、人口減少や経済の停滞という課題に直面しています。我々メディアが果たすべき役割は、もはや情報を伝達するだけというわけにはいきません。
弊社が、開局以来60年以上にわたり培ってきた地域社会との信頼関係と情報発信力を、今回のように企業の事業成長支援という形で活用することは、我々にとっても非常に意味があることだと考えています。トーニチ様が、この支援を受けて「まるっと栄養バニラアイス」のような優れた商品を全国の消費者に届け、大きな成功を収めることを期待しております。そして、その成功が福島県、さらには東北地方全体のD2Cビジネスを牽引する原動力となることを強く願っています。皆で一緒に福島県を盛り上げていきましょう。

村上 崇広(むらかみ たかひろ)氏 株式会社東邦銀行 法人コンサルティング部 公務・地域商社事業課長
東邦銀行 村上氏:
このたびは、ADK様、福島テレビ様主催の「D2Cビジネスグロースチャレンジ in 福島」に協力参加させていただきました。トーニチ様は福島に根差しながら、独自の価値を創造しD2Cという形で全国へ届けようとされております。今回のADK様の1年間のマーケティング支援を経て、可能性から確信に変わったものと感じます。事業のさらなる成長と新たな挑戦への確かな一歩となることをご期待しております。
当行は「地域社会に貢献する会社」であるために、地方創生コンサル会社を目指しております。お客さま1社1社の事業価値向上のため、地域から未来を動かす挑戦をこれからも全力で応援してまいります。
ADKマーケティング・ソリューションズは、今後もマーケティング領域のノウハウやD2Cビジネスの豊富な経験をもとに地域企業のD2Cビジネス拡大に向け支援してまいります。
<本件に関する問合せ先>
株式会社ADKマーケティング・ソリューションズ
東日本ネットワーク支社 三浦/佐々木
株式会社ADKホールディングス
経営企画本部 広報局 PR・マーケティンググループ 根岸/丸山 e-mail:mspr@adk.jp

