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行動につなげる。未来につながっていく。
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ADKの若者共創プロジェクト「ワカスタ」で、関西の現役大学生たちと、先日「コロナによる意識・行動の変化」に関するワークショップを行いました。
そこから見えてきた「人間関係の断捨離」「自己投資意識の高まり」などをポストコロナの価値観として紹介する予定でしたが、記事にするには、もう少しワークショップを重ねるとともに、定量的な検証の必要性を感じました。
そこで、今回は趣向を変えて、ワークショップを通じて出てきた「ちょっと変わっているけど、なるほどな若者の行動」を3つ紹介します。
自粛期間をきっかけに、Netflixなどのサブスクの動画サービスの利用者が増えていますが、そこに「QOLを上げたい(生活を充実させたい)意識」が掛け合わされた結果、プロジェクターを購入して映画等を見る人が増えており、Instagramでは「#プロジェクターのある生活」で投稿されています。テレビよりも大画面で見られることに加え、おしゃれ感を演出できること、安いもので1万円以下で購入できることがポイントのようです。
出典:Instagram #プロジェクターのある生活の投稿
コスパの良さなどを背景に、以前から「ストロング系」のアルコール飲料は流行っていましたが、強いお酒の購入のドライバーに変化の兆しが。コロナの影響で、“オールをしなくなった”“宅飲みが増えた”“大人数の飲みがなくなった”“飲み会の回数が減った”などお酒の飲み方は変化していますが、飲み会の時間が以前より短くなっており、短時間でもすぐ酔えるものを求めるようになっているそうです。
出典:ワカスタの学生の写真
SNSのマウントのとり方(学生談)にも変化が。これまで、「人間関係の広さ」でマウントをとっていた人たちが、今は「通話時間が長い→長い時間話せる人→人間関係が深い」という形でマウントをとっているそうです。人と会える時間が限られる、感染対策などの背景に加え、自粛期間を通じて本当に大切なものを見直したことから、「つながり」の価値として、広さよりも深さが、より重んじられるようになったことを表す、ちょっと変わった事象といえるかもしれません。
※後日、投稿している人に投稿する理由を尋ねたところ、マウントではなく「うれしくてやっている」という認識だそうで、見た側が「マウントをとられた」と感じるケースが多々あるかもしれません。
出典:Instagram ※ワカスタの学生が記事のために作成したイメージ画像
今回は3つの事象を紹介しましたが、コロナによる若者の意識は、こうしたひとつひとつの小さな事象からも垣間見えてくるかと思います。なかなか表には出てこない若者のリアルを、若者自身との対話を通じて把握・掘り下げられるのがワカスタの醍醐味です。なお、ワカスタでは、若者の行動の変化をリアルタイムで把握するために、月に2回、学生たちの身の回りで流行っているものレポートしています。雑学ネタから、商品開発・プロモーションのタネまで、お困りの際は是非ご一報ください。
(株)ADKクリエイティブ・ワン 関西第2コミュニケーション・プランニンググループ プランニング・ディレクター
岡 以久馬 プランニングディレクター。ストラテジックプランニングを主領域として、コミュニケーション戦略、コンセプトメイキング、商品開発等に携わる。若者共創プロジェクト「関西ワカスタ」を運営。関西支社所属。